マンションを売却する時には照明やエアコン等の、いわゆる付帯設備は取り外してから売却するケースが多いです。ただ、場合によっては取り外さずにそのまま引渡しを行う時もあります。今回は、付帯設備を置いていった時と取り外した時、それぞれのメリット・デメリットは何か?についてお話します。
そもそも付帯設備とは何か?
そもそもマンションの付帯設備とはなにでしょうか。主には以下のような設備のことを言います。
- 天井カセット式でエアコン
- ダウンライトでない照明(シーリング)
この場合の付帯設備とは上記2点を指します。逆に言うと、天井に埋め込み式の天井カセット式エアコンは取り外すのが大変なので、そのまま置いていきます。また、ダウンライトはマンションに最初から付いている設備なので、これも置いていくのが一般的です。そのため、「置いていくかどうか?」と議論になる付帯設備は上記の2点になります。
置いていく場合のメリット・デメリット
まずは、置いていく場合のメリット・デメリットについてです。
- (メリット)特にエアコンは取り外すのも費用が掛かるので、その費用が掛からない
- (メリット)引越しの時の手間が少ない
- (デメリット)どこの部屋の何を置いていくかを明確にしないとトラブルになる
- (デメリット)保証期間を明確にしないとトラブルになる
上記の点がメリット・デメリットになります。特にエアコンに関しては、場合によって撤去に万単位の費用が掛かるため、その取り外し費用が掛からない点はメリットになります。また、照明もエアコンも大きいので、引越しの時にそれがない点もメリットです。
また、デメリットは買主とキチンと書面で取り交わしていない場合に発生します。例えば、「この部屋のエアコンは撤去する約束だった」「この部屋の照明はそのままにしておく約束だった」などのように、言った言わないというトラブルが発生しやすいです。
そのために「現況及び付帯設備確認書」などを作成する事をお勧めします。この書面には、「窓はキチンと開くか」「クロゼットの扉は正常か」などの「現況」に問題がないかが書かれています。また、付帯設備について、どの部屋の何の設備を残して撤去するかについても細かく記載します。
保証期間についても同様です。基本的には「保証書」はメーカーと購入者間で取り交わす保証になります。そのため、所有者が変われば、原則は保証書の効果は切れますので、その点も「現況及び付帯設備確認書」に盛り込んでおく必要があります。
取り外す場合のメリット・デメリット
まずは、取り外す場合のメリット・デメリットについてです。
- (メリット)基本は全て取り外していくのトラブルにはなりにくい
- (メリット)引越し会社への指示が楽
- (デメリット)取り外し費用や輸送費用、撤去費用や再設置費用などが掛かる
取り外す際のデメリットは上記の通りです。基本は全て取り外しになるので、あまりミスをする心配もなく買主とのトラブルは少ないです。但し、置いていく場合と同様に「現況及び付帯設備確認書」は念のため作成しておく事をお勧めします。取り外す事を約束していればあまり無い事ですが、「そのままにしておく約束だった」と勘違いする方もいるからです。
また、デメリットは取り外し費用やその他もろもろのコストが掛かる点です。特にエアコンは専門業者を呼ぶ必要があるので万単位でコストが掛かってきます。事前に見積もりを取っておくと良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。マンション売却時に付帯設備をどうするかは買主と明確に決めておきましょう。初めて不動産を購入する人にとっては、当然エアコンや照明は「付いてくる」と思っている人もいます。そのため、契約時に(出来れば契約前には)付帯設備をどうするかを話し合っておく事が大切です。
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