airbnbに利用できる物件を探すコツ

airbnbというサイトをご存知でしょうか。airbnbは世界最大の民泊サイトで、世界190か国以上、3万4000を超える都市に根付いているほど巨大なサイトです。日本では民泊に関しての規制が厳しく、airbnbは海外程流行ってはいません。しかし、民泊の規制が見直されいるのでairbnbは日本でも流行る事が予想されます。
そこで、今回はairbnbに利用できる物件を探すコツをご紹介します。

目次

民泊とは?

そもそも民泊とは、ホテルや旅館ではなく一般の人が所有する家に泊まる事です。マンションの一室を貸したり一軒家を貸したりします。また、ホームステイのように家の個室一室を貸す場合もあったり、完全に家をシェアしたりするようなパターンもあります。

airbnbはそれを仲介するサイトです。ホストと呼ばれるオーナーが民泊用に貸し出したい部屋をサイトに登録します。そして、ゲストと呼ばれる民泊したい人が条件を検索し、条件に合致した物件に民泊するという仕組みです。airbnbはゲストからもホストからも手数料を貰う事で成り立っています。

今までの日本での民泊

日本では、原則旅館業法の許可を取らないと民泊をスタートさせることが出来ません。なぜなら、国が民泊は旅館業法上の「簡易宿泊所」と定めたからです。しかし、民間の住宅で旅館業法の許可を取る事は非常に困難なため、実際に旅館業法を取得した民泊を行っている事例は少ないです。

今の日本の民泊に関する考え方は過渡期で、以下のような流れになっています。

  • ①2000年代前半に民泊が日本に少しずつ浸透しだすがほとんどが無許可
  • ②2010年代に入りairbnbをはじめ民泊サイトが活性化し、世界で民泊が爆発的に増える
  • ③日本でも民泊を行っている個人や法人はいたが、宿泊者が外国人である事が多いため、近隣住民とのトラブルになることも多かった(文化の違いなどが原因)
  • ④数々のトラブルを受けて、国が民泊を旅館業法の「簡易宿泊所」と定める/li>

このような流れで民泊は日本では規制され始めたのです。

これからの日本での民泊

しかし、今後は日本としては外国人の受け入れを、15年後には今の倍に当たる4,000万人を目指しています。ただ、そうなるとホテルや旅館不足になることは目に見えているので(2016年現在でさえ不足している)、民泊を利用して上手く宿泊施設を確保しようとしています。そのため、以下のような流れで民泊の規制を緩めているのです。

  • ①2016年末を目指し民泊に関する新たな法律を制定
  • ②新たな法律には、民泊の日数の上限を決める等、ある程度の規制はするが、基本は旅館業法に関係なく民泊可能になる予定
  • ③足がかりとして東京都大田区などが国家戦略特区※1として民泊が解禁になっている

このように2016年末までに新たな民泊法案が制定される予定です。現に③のように羽田空港に近い大田区では、民泊が解禁されて試験的に運用しています。まず、airbnbを利用する上では、この民泊の背景を知っておかなくてはいけません。

なぜなら、不動産会社はこの民泊の背景を知っているため、そう簡単に物件をairbnb用(言い換えると「民泊用」)に貸してはくれないからです。

※1大田区ホームページ
http://www.city.ota.tokyo.jp/kuseijoho/kokkasenryakutokku/ota_tokkuminpaku.html

不動産会社にはそのまま伝える

まず大前提として、airbnbに利用して良い物件とは、「オーナーの許可が出ている物件」です。そのためairbnbを理解して、許可してくれるオーナーを探す必要があるのです。

そのため、airbnbを利用できる物件を探す時には、不動産会にそのまま伝えましょう。変に取り繕ったりせずに、「airbnb用の物件を探している」と伝えた方が不動産会社側も分かり易いです。不動産会社の営業マンであれば、airbnbの知識はあると思います。

ただ、もしairbnbの知識が無く門前払いであれば、すぐに次の不動産会社に行きましょう。airbnbの説明をイチから行い、完全に理解させた上でairbnbを許可している物件を見つけるのは至難の業だからです。

今後も数物件利用する旨を伝える

不動産会社は手数料商売です。賃貸でも売買でも、物件数が多いほど手数料収入が増えます。そのため、airbnb物件を探していて、今後も反復して何物件か賃貸(もしくは売買)しようと考えている旨を伝えましょう。

そうすれば、1件だけでなく何件も自分で成約出来るかもしれません。営業マンもわざわざairbnb許可物件を探すのは大変です。出来れば普通の物件を探したほうが手間はかかりません。そのため、営業マンにその手間をかけるだけの特典を与えてあげるのです。

airbnbの説明資料を用意する

先ほど言いましたがairbnbを知らない営業マンもいます。そういう営業マンは、先ほど言ったように望みは薄いと思いますが、もし興味を持ったらairbnbの解説をしましょう。そのために、以下の資料の作成をお勧めします。

  • airbnbとは(概要・仕組み)
  • どんな物件を探しているか(広さ、駅距離の条件、ここでオーナー許可は必須を伝える)
  • 今後の予定(いくつかの物件を所有したい旨を伝える)

一つ資料を作成しておけば、営業マンだけでなくオーナーに向けてのプレゼン資料にもなります。タブレットを持っていればairbnbのサイト※2にアクセスしてみて、実際に操作しながら説明した方が分かりやすいです。

※2airbnb
https://www.airbnb.jp

家賃・物件価格については譲歩する

airbnbに利用できる物件を探す時には、家賃や物件価格についてはある程度譲歩しましょう。airbnbは、オーナーや売主からしても、不特定多数の第三者が宿泊するのでトラブルなどのリスクがある事は事実です。そのため、先ほどの「営業マンに与える特典」と同様に「オーナーに与える特典」も用意しておく必要があるのです。

SOHO利用可能な物件を選ぶ

SOHO利用可能とは、オフィスにしても良いし住宅にしても良いという事です。つまり、SOHO利用可能である物件は、元々不特定多数の第三者が入る事を容認しているという事になります。そのため、通常の物件よりはSOHO利用可の物件の方が、airbnbの許可は下りやすい傾向にあります。

賃借人や買い手が付きにくそうな物件を狙う

賃借人や買い手が付きにくいという事は、オーナーや売主は集客にも成約にも困っているという事です。そのような物件はairbnbを許可してでも賃貸、もしくは販売したいと思うかもしれません。しかし、あまりに条件が悪い物件だと、airbnbでも宿泊者を呼べません。

そのため、ここで言う賃借人や買い手が付きにくそうな物件というのは、以下のような物件の事を言います。

  • ①定期借家、もしくは定期借地権(住む期限が決まっている)物件
  • ②エレベーターが無い物件
  • ③日本人には評価が高くないけれども外国人からは評価されているエリア

上記①②に関しては、airbnbの利用者は当然ながら「その物件に住むわけではない」という点がポイントです。定期借家、もしくは定期借地権が敬遠される理由は、そこに「住むこと」が前提だからです。また、エレベーターなしの物件も同様で、そこに「住む」からこそ不便さを感じるのです。

しかし、airbnb利用者は数泊の滞在だけですので、①に関しては全く問題ありません。②に関しては多少敬遠する利用者もいるかもしれません。ただ、エレベーターがない物件は賃料や価格も安いので、宿泊料も安く設定できます。そのため、その安さを売りにして宿泊者を集客しやすいです。

最後の③に関しては、airbnbの利用者に目を向ける必要があります。airbnbの日本人の利用者は世界で見ると1%~3%程度と言われています。日本国内で利用する数はもう少し多いかもしれませんが、いずれにしろ外国人の方が圧倒的に多いです。

そのため、例えば三ノ輪や入谷などのエリアは外国人には人気がありますが、日本人にはそれほど人気エリアではありません。三ノ輪や入谷は観光地である浅草や上野に近いので外国人観光客に人気があるのです。

このようにターゲットをキチンと理解した上で物件を探すと、意外な掘り出し物件があるかもしれません。

色々なタイプの不動産会社を巡る

最後のコツは、色々なタイプの不動産会社を巡る事です。不動産会社のタイプが違えば、その不動産会社が抱えている物件のタイプも違います。そのため、色々なタイプのオーナーや売主に出会う事ができます。例えば以下のようなタイプです。

  • ①地場の不動産会社であれば、地元民との繋がりが強いので強力な地主に会えるかも
  • ②新興不動産であれば、SNSなどを活用してairbnbなどに敏感な顧客が多い
  • ③大手不動産会社は分譲、賃貸、開発、仕込みなどのあらゆるネットワークを持っている

このように、地場の不動産会社、新興不動産、大手不動産会社と3つの種類で考えても、色々なタイプのオーナーや売主、そして物件に出会えます。

上記①の場合は、とにかく地元民との繋がりが強いです。特に昔からの地主などと繋がっていれば、不動産会社経由でairbnbの許可が取れるかもしれません。この「繋がり」が地元不動産会社の最大の強みになります。

また、上記②もairbnb物件にとっては良いです。フェイスブックやツイッターなどをやっている人がいれば分かると思いますが、今では賃貸募集物件や買主募集物件がSNS上に平気で投稿されます。そのため、ネットでの集客などに慣れているオーナーは、airbnbなどの「新しい事」に寛容な可能性も高いです。

最後の③に関しては、大手の強みをフルに活かしています。大手不動産会社だと親会社があります。その親会社では不動産に関わる事全般行っているので、そのネットワークをフルに活かせたときにairbnb許可物件が見つかるかもしれません。

いずれにしろ、airbnb許可物件は自分の足で見つけるしかありません。大変ではありますが、色々な不動産会社に行けばairbnbに対する感触もつかめてくると思います。足しげく不動産会社巡りをしてみましょう。

まとめ

いかがでしょうか。airbnbの仕組み、及び物件を探す時のコツが分かったと思います。airbnbを許可してくれる物件を探すのは簡単ではありません。しかし、今airbnbを許可するオーナーや繋がりのある不動産会社と知り合っておくことは非常に良い事です。

なぜなら、新しい民泊法が出来る事によって今後は確実にairbnbに適用される物件が見つかりやすくなるからです。今のうちに繋がりを持っておけば今後はもっと楽にairbnb許可物件を探せるでしょう。

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