中古マンションの築年数に対して価値が落ちるのは30年から!この物件をなるべく安く買う方法

「中古マンションの価値が落ちるのではいつから?」
この質問の回答は、「管理状況によって違う」という答えになりますが、一つ明確にお答えできるランンとしては「30年」という数字が挙げられます。今回は、なぜマンションの価値が落ちるのは「30年」であるのか、またそのような物件を「安く買いたい」と思っている人に向けてのお話です。

目次

減価償却

マンションの価値が下がるタイミングをお話する前に、知っておくべき事として減価償却が挙げられます。

減価償却とは?

減価償却とは、「経年劣化した分をマイナスとして計上する事」です。もっと平たく言うと「建物は劣化していくから価値が下がります。その価値を数値化したものです」という意味です。
1年でどれだけ劣化するか(減価償却されるか)の計算式は、マンションの価格に償却率※1を掛けて算出されます。償却率は建物の造りによって異なり、鉄筋コンクリート造りのマンションであれば償却率は「0.015」となります。

具体例を見てみよう

例えば、以下のようなマンションの減価償却を計算してみます。

  • 築30年の鉄筋コンクリート造マンション
  • 購入時の価格は「5,800万円」
  • 今売却する査定額は1,200万円

計算式は「5,800万円×0.015」となり1年で87万円減価償却されるという事です。つまり、築30年のマンションは2,610万円減価償却されるので、3,190万円(5,800万円-2,610万円)の価値になります。その数字だけで見ると、1,200万円の売却額は割安と言えます。

しかし、そもそも購入額である5,800万円が適正価格かは分からないですし、30年経っていればエリアの価値も異なるので、あくまで参考程度の数字です。

ここで言いたかったことは、この減価償却の考えを基に、下記のように、鉄筋コンクリート造マンションの耐用年数は47年と定められている事です。ちなみに木造戸建ては22年です。

耐用年数

※減価償却資産の償却率表
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/070914/pdf/06.pdf

築30年の弊害

では、築30年でマンション価値が落ちる理由を説明します。

耐用年数から20年を切る

先ほど言ったように減価償却の考えの基、鉄筋コンクリート造のマンションの耐用年数は47年です。そうなると築30年のマンションは耐用年数まで後17年程度しかないという事です。勿論、築47年になっても住むことはできると思いますが、売却する時に資産価値0円となるケースがほとんどです。

この47年の耐用年数の影響で「マンションは50年」のようなイメージが世間ではあります。そうなると、築30年は後20年しか住めないとなってしまうのです。これは経験則ですが、「20年」というボーダーは購入者にとっては大きいデメリットです。

マンションの設備の修繕計画がある

二つ目の理由はマンション設備の大きな修繕計画がある点です。例えば以下のような事です。

  • 築30年で発生するエレベーター工事
  • 築30年で発生する機械式駐車場の入れ替え工事

他にも12年周期で行う大規模修繕を3回目以降は6年周期(つまり築30年)で中規模の修繕に変わるマンションもあります。

これの最大のネックは修繕積立金です。この修繕積立金が大幅に上がる可能性があるのです。逆に、修繕積立金が上がらないという事は、修繕をしないという事なので、劣化が早まるという事です。この点から30年を境にマンションの価値は大きく下がります。

築30年のマンションを安く買う方法

このマンションを安く買う方法は簡単です。上記のカラクリを仲介会社に言えば良いのです。
「大きな設備の入れ替えや修繕があると思うが、実施しのたか?」「何故しないのか?」「今後の修繕積立金はどうなるのか?」という点を仲介会社に言うと、管理会社に確認が入るはずです。

仮に修繕積立金が上がるのであれば、その分を「価格を下げてほしい」という根拠のある値引きができますし、修繕をしないのであれば、「劣化が激しい」という理由で値交渉できます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。このように、「築30年」が一種のボーダーラインになります。仲介会社は30年目で発生するデメリットを把握していない人もいます。ですので、築30年のマンション購入を検討している方は上記を仲介会社へ言ってみましょう。根拠のある値引きに繋がり、安く買える可能性が高いです。

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