早期売却すべきマンションの条件・高値相場の際に早く売る方法まとめ

現在、不動産市況は活況であり、マンション価格も高水準を維持しています。しかし、今後もこの水準を維持し続けられるかは分かりません。事実として高い水準でマンションを売却できる今、売却するには良い時期ではあります。
今回は、「今」マンションの価格高水準であるという根拠と、今後の展望をお話します。更に、今の時期、特に売るべき20のマンションをご紹介しますので参考にしてください。

目次

現在、マンションは高水準

マンションは、現在高水準であるという点を新築分譲マンションと中古マンションの視点からご説明します。

新築分譲マンション

下表は、首都圏の新築分譲マンション平均価格推移です。ご覧のように平成24年を境に上昇傾向にあります。データの集計上、平成26年が最新ですが、恐らく昨年の平成27年も同水準かそれ以上で推移していると予想されます。
新築マンションだけを見てみると、ここ10年で一番高い水準にあります。

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<首都圏新築マンション平均価格推移>

※国土交通省HPより引用  不動産経済研究所調べ
http://www.mlit.go.jp/statistics/details/t-jutaku-2_tk_000002.html

中古マンション

下表は首都圏、近畿圏、中部圏の日本三大都市圏の中古マンション推移です。中古マンションは新築マンションの価格推移と連動し、新築マンションに比べて少し遅れる事が多いです。この表から中古マンションも新築マンションと同じく、上昇傾向である事が分かります。

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出典:東京カンテイ 『中古マンション70㎡換算価格推移』2015年(年間版)
http://www.kantei.ne.jp/release/PDFs/c2015.pdf

今後のマンション価格は?

今後のマンション価格は、まず結論からいうと下落する可能性があります。

マンション契約率

マンションの好不調を表す一つの指標として、マンションの契約率が挙げられます。下表の通り、好不調の7割を超える推移ですので「マンションは売れている」というのが2015年末までの状況でした。

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<首都圏新築マンション契約率>

※国土交通省
http://www.mlit.go.jp/statistics/details/t-jutaku-2_tk_000002.html

しかし、2015年から2016年にかけて契約率が落ち始めている傾向があります※。今までの状況は「マンション価格の高騰→契約率を維持」という状態でしたので、マンション市況は活況でした。しかし、契約率が下がったという事は消費者マインドに陰りが見えたという事です。

ただ、不動産会社からすると、マンション価格を急に下げるわけにはいかない(ゼネコンと建築費の合意を先々の物件までしているため)ので、マンション価格は高騰した状態が続きます。それにより、「マンション価格は高水準で維持→契約率は低下」という構図が生まれます。

つまり、今後更なる契約率の低下が生じた場合には、マンション価格は下げざるを得ないのです。それは中古マンション価格にも連動しますのでマンション市況全体として、価格が急落する可能性を意味しています。

だからこそ、「今」売っておく事が大きなリスクヘッジになるのです。

※不動産経済
https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/232/s201512.pdf

周辺環境や立地から見た早期売却すべきマンション

まずは、d周辺環境や立地の観点から見て、早期売却すべきマンションからご紹介します。

新規の大型マンションが出来る

周辺に大型マンションが出来るという事は、その大型マンションの価格に相場が左右されやすいです。そのため、その大型マンションの価格が低水準であれば、相場は連動して下落します。また、今後マンションを売りに出すときも、大型マンションの売り出しがある可能性もあるため、競合が増え、売りにくい状態になってしまいます。大型の新築マンションの話が周辺で出た時には売却を意識しましょう。

駅から遠い物件

今後売り出し物件が増えるとすると、駅から遠い物件は不利になります。例えば駅徒歩5分と10分では、分数だけを見たら2倍の差です。しかし、駅徒歩5分ということは、駅から400m※のため、面積にすると16万π㎡※です。一方、徒歩10分(駅から800m)の方は64万π㎡となります。

つまり、駅徒歩5分と10分では、分数で見ると2倍ですが、面積にすると4倍もの差が出てくるのです。そのため、駅から遠い物件は競合が多くなるので、今高水準でマンション価格が推移している状態の時に売ってしまうというのも賢明な判断です。

※駅徒歩1分は80m駅から80m以内
※駅徒歩分数を測るときは、直線距離ではなく道に沿った計測をするので、厳密に言うと異なります。あくまでイメージとして捉えてください。

知名度の低い沿線

沿線には知名度があります。どの路線に知名度があり、どの路線にはないのは、人によって違うため一概には言えません。しかし、乗降者数から見て、乗降者数が少ない駅は注意です。今後第三セクターなどの新路線の誕生などを鑑みると需要が落ちる可能性があるからです。需要が落ちるという事はマンション価格の下落に繋がります。

大型商業施設など

大型商業施設や大学が周辺にある物件も注意です。これらの施設が周辺にあるという事は、「資産価値が落ちにくい」という要素でもあるのでプラス面もあります。注意するべきは「明らかに閑散としているショッピングセンター」や「経営不振、人気が低迷している大学」などの場合です。
特にその施設があることを見込んで購入している場合には、その施設がなくなった途端需要が下がるため価格が下落するからです。

開発計画などが実現されていない

マンションを購入する時に「開発される予定です」や「駅が改装されます」などを売り文句にしていた場合です。勿論、それが実現されていれば良いですが、実現されていない時は要注意です。分譲時に価格を高く買っている可能性があるので、相場より価格が高いケースが多いからです。そういうマンションこそ、相場が高水準な「今」売却するべきです。

都市計画道路がある

行政が定めている「都市計画道路」というものがあります。この道路は、行政が「いつかここに道路を作ります。もしくは今ある道路を拡張します」という道路になります。都市計画道路自体は、実は日本にたくさん存在しており、マンションの敷地内を通っている例すらあります。

何故そんな事が起きるかというと、都市計画道路は計画段階のまま終わり、実現される可能性が極めて低いからです。ただし、20年30年の長いスパンで考えると分かりません。さすがに「都市計画道路を実行するためマンションを取り壊してください」という事はないと思いますが、何かしらの不利益(共用部分が小さくなる、道路に近くなるなど)を被る可能性があります。
リスクヘッジのためにも、このようなマンションは高い価格で売れる時期に早めに売っておくのが良いでしょう。

周辺に空き地がある

特にバルコニーの目の前に空き地がある場合ですが、それ以外でも周辺に空き地がある場合は注意です。その土地が、ある一定の規模の土地であれば、嫌悪施設や大型建物が建てられる危険性があるからです。周辺住民にとってプラスになる建物であれば良いですが、マイナス面が大きい建物であればエリア自体の価値が下落してしまいます。

用途地域が工業や商業

用途地域が住居系ではない工業地域や商業地域である時にも注意が必要です。このエリアは大規模場な開発がしやすいので、行政の方針によっては住宅には適さない環境になる可能性があるためです。そういう環境になってしまえば途端にマンション価格は下落してしまいます。

建物面から見て早期売却すべきマンション

つづいて、建物面から見て、早期売却すべきマンションをご紹介します。

大規模物件である

先ほどの「新規の大型マンションが出来る」と似ている理由ですが、大規模物件であると、同じマンション内で競合する可能性が高くなります。同時期に売り出し物件が増えると、購入検討者を取り合う事になってしまうのです。更に、自分が売りたい価格よりも安い価格で売り出していたら、その物件に連動して安くなってしまいます。大規模物件で「いつか売る」と考えている人は、マンション価格が高水準の今検討してみてはいかがでしょうか。

築15年や30年

築年数が15年や30年の物件も注意です。購入者の心理的な要素が強いですが、この節目を超えると抵抗感があります。購入検討者がマンションを選ぶときに「築年数は○○年以内」と絞ります。その絞り込む時の条件にこの2つの築年数である事が多いのです。そのため、この年数を節目に検討者が減っていくので価格が下がり易いです。

間取りが悪い物件

例えば、柱が部屋に多く入っている、下がり天井が多い、などのマンションです。供給が増えれば増えるほど、比較されて売りにくくなります。そうなると必然的に価格は下がり易いです。

間取りが良すぎる物件

間取りが良い分にはプラス面の方が大きいのですが、問題は間取りにこだわりが強いため価格に反映しているマンションです。言い換えると間取りが良いから高い価格で買ってしまったマンションの事です。こういうマンションは相場が高い時期に売っておかないと、中々購入時と同水準では売れません。

外壁が吹き付けである

マンションには、大きく分けて吹き付けとタイルの2つの外壁があります。この2つの中ではタイル貼りのマンションの方が劣化しにくいです。廊下部分なども含めて全てタイル貼りというマンションはほとんどないと思いますが、吹き付け部分が少ない程良いです。メインの外観部分も吹き付けであるマンションは劣化が早いので価値が下がり易いです。そのため、早めの売却をお薦めします。

管理面から見た早期売却すべきマンション

つづいて、管理面から見て、早期売却すべきマンションをご紹介します。

ランニングコストが高い

管理費や修繕積立金などのランニングコストが高い物件の事です。高いというのは周辺物件と比べて相対的に高いという意味です。例えば、金利0.8%で借入期間35年の条件で100万円を借り入れると月々2,730円の支払いになります。
つまり、AマンションとBマンションのランニングコストが2,730円違うという事は物件価格に換算すると100万円もの違いが出てくるという事です。低金利の今だからこそ、この影響は大きなものになります。

修繕計画がずさんなマンション

修繕計画がしっかり策定されていないマンション事です。当然、修繕に計画性がないため、修繕積立金が上がるリスクもありますし、建物の劣化も早くなります。そういうマンションは築年数が経てば経つほど売りにくくなります。高水準で売れる時に売った方が賢明です。

駐車場が多すぎるマンション

エリアのニーズに対して駐車場が多すぎるマンションです。管理費は、駐車場を借りている人から得る駐車場使用料も加味して設定されています。つまり、駐車場の使用率が下がれば管理費が上がるリスクがあるのです。もし管理費が上がってしまえば、それだけ売却時にも売りにくくなります。

駐車場、駐輪場などの空きが多い

仮に駐車場自体は少なくても空きがあれば、前項と同じく管理費が上がる可能性があります。また、駐輪場やバイク置き場なども前項と同じ理由で管理費の上昇リスクです。管理費が上がっていると売りにくくなります。

機械式駐輪場がある

特に築年数が古いマンションは注意です。そもそもの機械式駐車場は修繕費が掛かる上に、大抵は築30年頃に設備の入れ替えが必要になります。そうなると修繕積立金が上がるリスクがあります。もし修繕積立金が上がってしまえばマンションは売りにくくなります。

共用施設が多すぎる

例えばジムやキッズルームなど共用施設が多いマンションです。共用施設は管理費で運営しており、勿論修繕積立金もかかります。共用施設が多いという事はそれだけランニングコストが上がる可能性が高いという事です。

サービスが充実し過ぎている

例えばマンション独自のシャトルバスがあったり、コンシェルジュが付いていたりする時です。これも、前項と同じくランニングコストの上昇リスクがある上に、管理組合の決議で廃止されたときにはマンションの価値が下がります。

まとめ

マンションを「今」売却した方が良い理由が分かったと思います。その中でも上記の条件に該当する方は要注意です。マンションは売却したいと思ってもすぐに出来るワケではありません。キチンと「査定」をして「媒介契約」を不動産会社と締結しなければいけません。

そのため、売却を少しでも考えている方は、まず「査定」をしましょう。査定は無料で手軽に行えます。また、自分のマンションの価値を知っておくことは重要です。その価値を知り、相場を知る事で本当の売り時が見えてくるからです。

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