住宅をリフォームする時には様々な減税制度がある事をご存知でしょうか。ただ、リフォームの種類によっても利用出来る減税制度が異なりますし、そもそも減税制度の摘要条件が異なります。
今回はそんな「住宅リフォームによる減税制度」の詳細をお話します。
1.リフォームにおける優遇措置の全体概要
特定のリフォームに該当した場合には税金が優遇される場合があります。様々なケースで様々な優遇が受けられますので、本項では全体の概要をまとめます。
1-1リフォームの種類
リフォームには様々な種類がありますが、減税制度があるリフォームは以下の通りです。
- 耐震リフォーム
- バリアフリーリフォーム
- 省エネリフォーム
- 多世帯同居を目的としてリフォーム
この4種類が減税制度のあるリフォームになります。
1-2受けられる減税制度の種類
- 住宅借入金等特別控除
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1213.htm - 特定増改築をした場合の住宅借入金等特別控除
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1226.htm - 既存住宅を耐震改修した場合の税額控除
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1215.htm - 既存住宅を特定改修した場合の税額控除
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/income/272.htm
※省エネ改修、バリアフリー改修、多声帯同居と項目が分かれています。 - 固定資産税の減額
バリアフリー改修の場合: http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/info/20070727.pdf
省エネエネ改修の場合: http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/info/shouene.pdf - 相続時精算課税制度の住宅取得等資金の贈与を受けた場合の特例
https://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4503.htm - 直系尊属からの住宅取得等資金の非課税制度
https://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4508.htm
これらの7種類の減税制度が受けられます。それぞれの概要については、それぞれ国税庁ホームページよりご確認ください。
※上記出典:国税庁ホームページ、財務省ホームページ
1-3リフォームの種類別、受けられる減税制度
前項まででお話をしたリフォームの種類によって、受けられる減税制度が異なります。少々複雑なので以下※1のようにまとめました。
※1出典:不動産ジャパン
http://www.fudousan.or.jp/tools/tax/reform01.html
2.耐震リフォームをした時に利用できる減税制度の詳細
つづいて、耐震リフォームをした時に利用できる減税制度についてお話ます。
2-1耐震リフォームをした時に利用出来る減税制度
まず、耐震リフォームをした時には以下のような減税制度が適用できます。
- 住宅借入金等特別控除
- 既存住宅を耐震改修した場合の税額控除
- 固定資産税の減額
この3種類の減税制度を利用できます。但し、新耐震基準を満たさない住宅を、耐震基準に適合する改修工事を行った場合を対象にしています。昭和56年以前に作られた建物を「旧耐震法」と言い、それ以降に作られた建物を「新耐震法」と言います。つまり、今回のケースは旧耐震の建物を新耐震に改修した場合のみ該当するという事です。
また、いずれも詳細は「1-2受けられる減税制度の種類」をご覧ください。住宅借入金等特別控除のみ別の要件もあるので次項を確認ください。
2-2住宅借入金等特別控除の詳細
以下に該当する時のみ減税制度は適用可能です。
- 返済期間が10年以上の住宅ローンを利用して、自分の住んでいるマイホームを所定のリフォームした場合
- 工事費用が100万円超
- 1/2以上が居住部分に関するもの
- 耐震改修工事に当たり、国や地方自治体から補助金などを受けている場合には、工事費用からそのホームページ補助金等を控除した金額で上記要件に満たしているかを判断する
3.バリアフリーリフォームをした時に利用できる減税制度の詳細
つづいて、バリアフリーリフォームをした時に利用できる減税制度についてお話ます。
3-1バリアフリーリフォームをした時に利用出来る減税制度
まず、耐震リフォームをした時には以下のような減税制度が適用できます。
- 住宅借入金等特別控除
- 特定増改築をした場合の住宅借入金等特別控除
- 既存住宅を特定改修した場合の税額控除
- 固定資産税の減額
いずれも詳細は「1-2受けられる減税制度の種類」をご覧ください。バリアフリーリフォームの該当条件と、住宅借入金等特別控除の詳細については次項以降を確認ください。
3-2バリアフリーリフォームに該当する工事
このバリアフリーリフォームに該当する工事は以下の通りです。
1.入浴またはその介助を容易に行うために浴室の床面積を増加させる工事
2.浴槽をまたぎ高さの低いものに取り替える工事
3.固定式の移乗台、踏み台その他の高齢者等の浴槽の出入りを容易にする設備を設置する工事
4.高齢者等の身体の洗浄を容易にする水栓器具を設置しまたは同器具に取り替える工事
1.排泄またはその介助を容易に行うために便所の床面積を増加させる工事
2.便器を座便式のものに取り替える工事
3.座便式の便器の座高を高くする工事
1.開戸を引戸、折戸等に取り替える工事
2.開戸のドアノブをレバーハンドル等に取り替える工事
3.戸に戸車その他の戸の開閉を容易にする器具を設置する工事
3-3住宅借入金等特別控除の詳細
以下に概要する時のみ減税制度は適用可能です。
- 返済期間が10年以上の住宅ローンを利用して、自分の住んでいるマイホームを所定のリフォームした場合
- 1/2以上が居住部分に関するもの
- 年齢制限や介護認定の種類は関係ない
- 工事費用が100万円を超えている時
- バリアフフリー改修工事に当たり、国や地方自治体から補助金などを受けている場合には、工事費用からそのホームページ補助金等を控除した金額で上記要件に満たしているかを判断する
4.省エネリフォームをした時に利用できる減税制度の詳細
つづいて、省エネリフォームをした時に利用できる減税制度についてお話ます。
4-1省エネリフォームをした時に利用出来る減税制度
まず、省エネリフォームをした時には以下のような減税制度が適用できます。
- 住宅借入金等特別控除
- 特定増改築をした場合の住宅借入金等特別控除
- 既存住宅を特定改修した場合の税額控除
- 固定資産税の減額
また、いずれも詳細は「1-2受けられる減税制度の種類」をご覧ください。住宅借入金等特別控除のみ別の要件もあるので次項を確認ください。
4-2住宅借入金等特別控除の詳細
以下に該当する時のみ減税制度は適用可能です。
- 返済期間が10年以上の住宅ローンを利用して、自分の住んでいるマイホームを所定のリフォームした場合
- 工事費用が100万円超
- 1/2以上が居住部分に関するもの
- 省エネ改修工事に当たり、国や地方自治体から補助金などを受けている場合には、工事費用からそのホームページ補助金等を控除した金額で上記要件に満たしているかを判断する
5.多世帯同居リフォームをした時に利用できる減税制度の詳細
つづいて、多世帯同居リフォームをした時に利用できる減税制度についてお話ます。この制度は平成28年4月1日に制定され「祖父母・父母・子世代の三世代等の同居を後押し」を目的にしています。
多世帯同居リフォームをした時には以下のような現在制度が適用できます。
- 特定増改築をした場合の住宅借入金等特別控除
- 既存住宅を特定改修した場合の税額控除
いずれも詳細は「1-2受けられる減税制度の種類」をご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。色々と複雑に見えますが以下の手順で確認をしましょう。
- まずは、「1-3リフォームの種類別、受けられる減税制度」で適用になる減税制度を確認
- つづいて、「1-2受けられる減税制度の種類」にて詳細条件を確認
という手順が一番早く、自分に該当する減税制度を照会できます。様々な減税制度があるので、是非活用しましょう。
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